ホームインスペクションの診断手法(1)目視
ホームインスペクション(住宅診断)の診断方法を解説するシリーズです。建築の専門家がどのような手法で住宅を診断(インスペクション)していくのか、写真付きで解説します。
ホームインスペクション(住宅診断)でもっとも基本となる診断手法は、目視です。目で見て調査する方法です。
見るだけならば誰でもできると考えるかもしれませんが、見つけた症状をどう判断していくかが専門家の技能というものです。そもそも、知識や経験が無ければ見ても症状に気づかないこともあるでしょう。
上の写真は畳をあげて下地材を見ているところです。畳をあげるとカビが見つかることは少なくありません。カビは増殖していくため、早期に除去しておきたいものです。他にも下地材の割れや劣化などが見つかることもあります。
上の写真はサッシ周りを目視調査しているところです。明るさによっては、このように照明を使用することも多いです。
こちらはカーテンレールを目視しているところです。人は上をあまり見ないため、カーテンレールに関わらず天井にある症状に気づかない人は多いです。天井に雨漏りの染み跡が見えているのに気づかず暮らしている人もいるぐらいです。
洗面台のシンク内を扉を開けて目視しています。収納などの扉もできる限り開閉して、内部を確認してください。カビや劣化が見つかることがあります。
天井裏を点検口から目視調査しています。点検口の内部は非常に大事なところですから、ぜひ確認してください。脚立があるとのぞきやすくて便利です。
そして、床下の点検口からの目視調査です。こちらも天井裏と同様に大事なチェックポイントです。頭を入れて覗き込んで確認します。床下収納庫が点検口を兼ねていることが多いです。専門家に依頼すれば、屋根裏や床下へ進入して調査してもらうこともできます。
建物の外部も目視調査していきます。この写真は水切りの裏側を覗き込んで確認しているところです。水切りが基礎に密着してしまい隙間が確保できていないこともあります。
同箇所を鏡で確認すれば、覗き込まずに楽な姿勢で確認できます。ただ、気になる箇所があれば覗き込んで目視することも多いです。
他にも上の写真のようにキッチンの下の奥を確認したり、
スリーブの内部を目視したりすることも必要です。
どういったところを目視調査し、そこで見つかった症状をどうのように判断していくかが、専門家の技能によるところです。たかが目視とあなどれないものです。
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