木造の中古住宅のホームインスペクション(住宅診断)事例(床下の漏水)

ホームインスペクションのアネストで住宅診断した事例のご紹介です。

中古住宅のホームインスペクションのご依頼で調査に伺ったのは関東地方のとある木造住宅です。築20年を超えており、様々なところで相応の劣化が見られます。ただ、築年数相応の劣化具合というのは、何も悪いことではありません。

この中古住宅の診断で問題の1つとして上がったのは床下の漏水跡です。

床下の漏水

床下点検口からホームインスペクターが床下へ入り、這いながら進んでいくと写真のような漏水跡が見つかりました。

1階の床の裏側の板に染みがあるのがわかるでしょうか。
漏水痕のようです。

ただ、触診(手で触って強度や濡れなどを確認する診断方法)で確認したところ、乾いた状態でした。周りの大引き(構造材)の含水率にも異常はなく、漏水した時期からかなり経過していると考えられます。

外部から浸水した形跡もなく、該当箇所が洗面の近くであることから室内で漏水し田可能性が考えられます。ただ、所有者も代わり室内側がリフォームされている状況では、当時の様子を確認することができません。

現状で、強度に問題がある様子もないことから、一時的な漏水があったものの今は問題ないと予想されます。

漏水痕があれば、それは怖いと単純に考えるのではなく、漏水の経路や原因、今も漏っているのか、そして強度的な問題はないか、カビなどの被害が生じていないかといったことを冷静に確認して判断することが大事です。

今回も床下のホームインスペクション(住宅診断)もご依頼頂いたことでこのような住宅の過去や今の状態を確認することができました。やはり、床下の調査は大事ですね。

 

執筆者

アネスト
アネスト執筆担当
住宅購入や新築、リフォーム時のホームインスペクション(住宅診断)を行うアネストが執筆、監修している。