ホームインスペクションへの立会いはおすすめ

ホームインスペクションの立会い

ホームインスペクション(住宅診断)を利用される方から、「ホームインスペクションの際には自分も立ち会わなければいけませんか?」と聞かれることが少なくありません。立ち会うには、自分の仕事や不動産会社、売主などの都合も調整しなければならず、人によっては思いのほか障壁が高いこともあるので、悩むところです。

ここでは、ホームインスペクションに立ち会うことがおすすめなこととその理由、立会いできない人の理由、そして、立会いできないときの対応策を解説します。

ホームインスペクションへの立会いはおすすめ

最初に結論を言えば、ホームインスペクションを依頼したのであれば、できる限り、その現場には立ち会ってください。立会いをおすすめする理由は、依頼者にとって立ち会うことのメリットが大きいからです。そのメリットを以下で説明します。

ホームインスペクターが行う調査内容と結果を理解しやすい

依頼者が現場に立ち会うことの最大のメリットは、ホームインスペクターが行う調査内容や調査結果について理解しやすいという点です。建物のどこの部位を、どのような方法で調査して、どういった調査結果だったか現地で見ると理解しやすいです。

立会いしなくても、調査結果を報告書で確認することはできますが、報告書だけではわかりづらいことも、現地で見ていると理解しやすいことが多いです。

その物件を購入するかどうか、売主などへ補修要求すべきことがないかどうかといったことを確認するために依頼するわけですから、依頼者としては調査内容と結果を可能な範囲で詳しく知りたいものですね。

調査現場で担当者に質問できる

現地に立ち会うことで、調査結果における不明な点、疑問点を担当のホームインスペクターに気軽に質問しやすくなります。また、依頼者が建物の関して不安に思っていたことを質問することもできます。

現場で質問すれば、その場で建物の該当部位を見ながら説明を受けられることもあるので、有意義なものとなりやすいです。

後からホームインスペクターに相談しやすい

現地での診断時に担当のホームインスペクターに会っていた場合、調査報告書を見た後にも、面識がある専門家に相談しやすいというメリットもあります。立会いしていない場合、顔も雰囲気もわからない人に何かを相談するのはためらうこともあるでしょう。ぜひ、診断時に現地で会っておくことをお勧めします。

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立会いできない理由

ホームインスペクション(住宅診断)への立会いをおすすめされたとしても、どうしても立ち会えないという人もいます。その理由としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 診断日に休みを取れない
  • 契約や引渡しを急かされていて次の休日まで待てない
  • 遠隔地に居住していて立会いが困難

特に売買契約の前にホームインスペクション(住宅診断)を利用したいものの、契約日までのスケジュールにゆとりがなく、自分自身が立会える日までに他の人が先に購入してしまう可能性があるという方は、立会い無しで診断をしようと考えることがあります。

このように、やむを得ない事情で立会いたいけど諦めるは、仕方がないところかもしれません。一方で、立会いできないわけではないけど、不動産会社に任せているので必要ないと考えている人もいます。

これは、前述のメリットを享受できないことになり、もったいないので、立会いすることを考えてみてください。

現地診断時に立会いできない時の対応策

どうしても、ホームインスペクションの当日に現地立会いできない人は、その対策を考えておく必要がありますので、それを紹介します。

急ぐときは調査直後に速報をもらう

早く売買契約を締結する必要があるために、やむを得ず、現地立会いを諦めたという人は、調査結果をゆっくり待っている暇もないということがあります。調査結果を書面にまとめてもらうよりも前に、担当のホームインスペクターに電話などで、調査結果の概要だけでも確認するようにしましょう。

事前に、調査後に結果の速報をもらえるようお願いしておけば、対応してもらえる可能性は十分にありますので、事前に相談しておきましょう。

調査報告書を確認後、遠慮せずにホームインスペクターに質問する

依頼するからには、その調査結果をできる限り詳しく理解しておきたいものですね。そのためにも、現地への立会いをお勧めするのですが、どうしても無理な場合、調査報告書が提出されたら、しっかり内容を確認して疑問点や理解できなかった点について遠慮せず質問するようにしてください。

報告書のサンプルを事前に確認しておく

ホームインスペクション業者によって、作成・提出する報告書の内容・質には大きな違いがあります。簡単な報告書を詳細報告書と言って出している会社もありますので、依頼する前に各社のHPなどで報告書のサンプルを確認しましょう。

サンプルを公開していない場合は、問い合わせて確認してください。事前にサンプルを見せてもらえない場合はリスクがあるので、別の業者を探すとよいでしょう。

家族・身内に立会いしてもらう

依頼者が自ら立会いできない場合、家族などに代わりに立ち会ってもらって、調査の様子を見てもらい、調査結果も聞いておいてもらうことを考えてください。自分自身で立ち会うことに比べると、聞きたいことを聞けないという問題があるものの、話を聞きやすい家族の立会いはプラスに働くことも十分にありうることです。

執筆者

アネスト
アネスト執筆担当
住宅購入や新築、リフォーム時のホームインスペクション(住宅診断)を行うアネストが執筆、監修している。
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全国で第三者の一級建築士がホームインスペクション(住宅診断)を行うアネスト。新築・中古住宅の購入時やメンテナンス時などに建物の施工ミスや劣化事象の有無を調査することができる。