中古木造住宅のホームインスペクション事例(基礎モルタルの浮きと屋根裏の断熱材)
ホームインスペクションのアネストで住宅診断した事例のご紹介です。
中古一戸建て住宅のホームインスペクション(住宅診断)で、対象物件は木造軸組工法2階建て、築年数は6年とまだ築浅の物件です。
築浅ということもあり、全体的に目立った劣化はありません(築6年程度の経年劣化は見られる)が、主だったものとしては以下の2つの指摘がございました。
- 基礎のモルタルの浮き
- 屋根裏の断熱材の乱れ
まず、「基礎のモルタルの浮き」についてですが、建物外部で建物周りを歩きながら基礎の表面を打診棒を転がすように調査していくと、音の違いが生じることがあります。
今回のケースでは、モルタルの浮きが原因で音の違い生じている箇所が数箇所あることがわかりました。ちなみに、上の写真が打診棒です(基礎ではなく床タイルで使用しているときの写真です)。
モルタルは基礎コンクリートの表面の仕上げ材であり、これが浮いているからといってすぐに大きな問題というわけではありません。ただ、劣化が進んできていると考えられ、モルタルの割れや剥がれへと進展していく可能性があります。
その際にはモルタルの補修を考える必要が出てきます。
次に、「屋根裏の断熱材の乱れ」についてです。屋根裏の調査をしたときに見つかる指摘事例として、断熱材に関することが非常に多いです。今回のホームインスペクション(住宅診断)では、断熱材の一部において設置状況に乱れが見つかっています。
断熱材は、建物を覆うように設置されるもので、冬は暖かく、夏は涼しくしてくれます。極端なたとえですが、断熱材の無い住宅と有る住宅とではエネルギー効率が全く違ったものになり、電気使用量・電気代に大きく影響してくることでしょう。
一部の乱れでも、マイナス影響は出ますし、結露の原因となることもあります。
以上が築6年の木造の中古住宅のホームインスペクション(住宅診断)の事例でした。