ホームインスペクション(住宅診断)の事例No7:中古住宅の購入前
中古一戸建て住宅を購入する前に利用されたホームインスペクション(住宅診断)の事例をご紹介します。大黄な問題となる指摘があったわけではないものの、早めの対応が求められる箇所がいくつか発見されました。
まず1つ目は、外構に関する部分です。ブロック塀の一部が倒れておりました。ブロック塀の倒壊はお子さんの怪我や外壁などをキズつける可能性があるため、著しい劣化には注意が必要です。ただ、この指摘は写真がありません。
次に、外壁面のエアコンスリーブの防水シーリングの劣化です。
シーリングの劣化進行は漏水の原因になります。スリーブ周りは劣化すると漏水しやすいため、早めの補修が必要だと判断しています。
3つ目に、吊り戸棚のカビです。
カビの発生原因はいろいろありますが、このケースでは壁や天井の結露の可能性が高いと判断されました。通気の悪い箇所でもあるため、扉に通気口を設置するなどの対処をお勧めしました。
4つ目に、換気用のダクトと外壁のアルミシートの隙間です。
この写真はユニットバスの天井点検口から天井内を確認しているところです。ダクトと壁面の隙間を補修する必要があると指摘しています。
5つ目に扉枠の気密ゴムの著しい劣化です。すでに交換すべき時期にきています。
最後に和室の押し入れのカビです。
写真でも多くのカビがわかりますね。
この部分の床下スペースも調査したところ、乾燥状態がよくカビもありませんでした。押し入れのカビは、押し入れ内部の通気がとれていないことに起因するものと推測されます。押し入れがいっぱいになるほどに物を入れて、かつ通気をとれていない場合にはカビが生じることがあります。
最近の住宅では、押し入れやクローゼット内部も通気を意識した設計になっていることが多いですが、中古住宅のインスペクションでは収納内のカビが確認されることは多いです。
居住者の使い方で、収納も換気するように心がければ、カビを防ぐことができるので、ご自宅も一度、点検してみてカビがあれば対策として換気を検討するとよいでしょう。
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